【三浦野菜デザインvol.4】三浦スイカの美味しい秘密⑴ ユウガオに接ぎ木した苗を植える
- いとうまいこ

- 2025年4月18日
- 読了時間: 5分
更新日:3月29日

連載企画の概要
【連載】三浦野菜の作り手を知り、魅力を伝えるデザインプロジェクト
地元良品JOURNEY三浦半島篇と鎌倉のテキスタイル研究所Casa de pañoとのコラボ企画「三浦野菜デザインプロジェクト」が始まります。三浦野菜の作り手や届ける仕事に携わる人にインタビューを行い、その魅力を「もよう」で表現します。完成したデザインはテキスタイル(布)となり、地元の人にも訪れた人にも長く愛される布製の日用品に展開します。
デザインは、旅行ガイドブック「ことりっぷ」を始め、広告や絵本などのイラストレーションを手掛けるイラストレーターのスズキトモコさんが担当します。
初回は、『三浦スイカの美味しい秘密』をテーマに、三浦市内に広大な畑を持つ森勘農園さんでスイカの定植作業の様子を取材しました。
三浦スイカの美味しい秘密⑴ ユウガオに接ぎ木した苗を植える

4月上旬、三浦を車でドライブしていると、春を感じる緑の絨毯のようにキャベツ畑が広がる中、時折、ビニールトンネルの連なりがひょっこり現れました。中をのぞかせていただくと、植えられたばかりのスイカやかぼちゃの苗が、すくすくと育ち始めていました。三浦の畑では、もう夏への準備が始まっているのです。

春は大忙し!スイカの名産地・三浦の夏支度
「4月は、大根と旬の本春キャベツの収穫をしながら、夏の支度もしないといけないから、とにかく忙しいよ」と話す森勘農園の森晴夫さん。この日も、午前中に本春キャベツを8,000個収穫し、午後はスイカの苗を畑に植える定植作業と、大忙しの一日でした。

スイカの定植は前日の天気と風が鍵を握る
三浦の特産であるかぼちゃやメロン、スイカは、雨や強風から守るため、ビニールトンネルを使った栽培が盛んです。トンネル栽培における定植日和は、前日にほどよく雨が降り、苗の根が呼吸しやすい土壌が保たれており、更にビニールトンネルの設置がしやすい、風の穏やかな日が理想です。天候に寄り添いながら、作業日を決めていくのだそうです。
まずビニールシート(マルチ)を土の上に敷いてスイカを育てるための“床”を作ったら、次にトンネルを張り、その中にスイカの苗を1m20㎝間隔で一つ一つ丁寧に植えていきます。

三浦半島では連作障害を防ぐため、昭和32年頃から接ぎ木栽培が広まったそう。現在では、スイカの種を直接まくのではなく、トウガンやユウガオに接ぎ木した苗を植えるのが主流となっています。

「お父さんの代より前は、親戚みんなで集まって接いでいたよ」と話す森さんは、仕入れ先から届いたばかりの苗を一株ずつカップから取り出して、根がしっかり張っているかを丁寧に確認していました。

好きじゃなきゃ出来ないよ。スイカは、面白くてしょうがない
スイカは手間がかかり、天候にも左右されやすい作物です。それでも森さんが、わが子のようにスイカに愛情を注ぎ続けているのは、ここ数年収穫が安定し、「今年も森さんのスイカを待っています」と市場から声がかかるからだそうです。
この夏、森勘農園さんの畑でスイカの成長をそっと見守っていけたらと思っています。6月は、森さんがもっとも大好きな工程であり、スイカがぐんと成長するきっかけとなる「交配」の様子をお届けします。
取材日 2025/04/18
写真提供 日本テレビ
撮影 Yoichi Tsunoda
GALLERY





「三浦野菜デザインプロジェクト」がお届けする、夏のスペシャルイベント

2025年7月19日(土)-20日(日)に、三浦半島の特産品「スイカ」をテーマにしたフェスティバルを開催いたします。
本イベントでは、地元良品JOURNEYでの密着取材をもとに「三浦スイカの美味しい秘密」をご紹介。さらに、森勘農園さんのスイカを使ったジェラートや、スイカをテーマにした絵本やイラスト、とれたての三浦スイカ販売など、スイカにまつわる楽しみがぎゅっと詰まった2日間をお届けします。皆様のご来場を心よりお待ちしております。
日時:2025年7月19日(土)〜20日(日)10:30~16:00
会場:テキスタイル研究所 Casa de paño(鎌倉 雪ノ下)
入場料:無料
事前予約制:イベントページよりご予約をお願いします。
イベントページは、こちら
Information
施設名 森勘農園
直売所
森勘農園の直売所(住所:神奈川県三浦市初声町下宮田1260−1)
三浦やさい直売所(住所:神奈川県三浦市南下浦町上宮田1506)
Designer

スズキトモコ / イラストレーター
新潟生まれ、東京都在住。武蔵野美術大学卒業後、映像制作会社に勤務したのち、フリーランスに。昭文社の旅行ガイドブック「ことりっぷ」を始め、広告、キャラクター、教科書や絵本などのイラストレーションを手掛ける。2023イタリア・ボローニャ国際絵本原画展入選。


Writer

いとうまいこ
大学卒業後、大手家電メーカーで商品企画や展示に関わる。そのときの経験からテキスタイル(布)に関わる仕事をしたいと考え、2023年にテキスタイルのギャラリー「Casa de paño」を鎌倉で開業。展覧会やワークショップの企画に加え、三浦半島の豊かな自然や生き物、暮らしをモチーフにした布製品の商品企画を行っている。本企画は、三浦半島で暮らす人・営む人へのインタビューをもとに、もようのデザインを通して地域の魅力を再発見し共有する試みです。









