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Exhibition&Event


平塚の花もよう vol.3 花模様が出来上がるまで
花農園での取材を経て、「平塚の花もよう」は、どのようにして生まれたのでしょうか。 デザインを担当したテキスタイルデザイナーの 中澤 楓さん と共に、平塚の花模様が完成するまでの道のりを振り返り、そこに込められた制作秘話をお届けします。 ー中澤さんと言えば、花をモチーフにしたテキスタイルがとても印象的です。 日ごろからお花に触れ、観察することも多いと思うのですが、今回のPJを通して一緒に『花の生産現場』を訪ねたことは、何か新しいインスピレーションとの出会いにつながりましたか? 中澤: バラ農園では、背の高さまで茂る樹々の上に、バラの花がひょっこりと顔を出している姿がとても印象的でした。 あの生き生きとした成長の様子を1枚のデザインに表現するため、葉・花・つぼみを丁寧に観察し、バラの成長過程そのものを表現しています。また、『バラは品種ごとの魅力も楽しんでほしい』という生産者さんの言葉も強く心に残っています。 フリル感が強い品種や、花びら一枚一枚の丸みが際立つ品種など、それぞれの特徴を描き分けることで、品種ごとの多彩な美しさを表現しました。...
10月25日


平塚の花もよう vol.2『ガーベラ農園を訪ねて』
バラ農園に続いて訪れたのは、「湘南マツキガーベラ」です。 代表の松木 寿永さんは、バラの生産者としてキャリアをスタート。 しかし、今から25年前(2000年)、あるガーベラ生産者との出会いをきっかけに、ガーベラ専業農家へと転身しました。 「色が鮮やかで豊富。品種もたくさんあって面白そう。」 そう感じて飛び込んだガーベラの世界。今や県内一の敷地面積を誇るガーベラ農園となっています。また、花の展示や普及に取り組む「平塚市園芸協会花き部会」の会長も長年勤めています。 ガーベラに適した環境づくりに、努力を惜しまない ハウスの中を案内していただくと、ユニークなガーベラの名前が次々と耳に飛び込んできました。 スパイダーバンブー、パスタロサート、パスタカルボナーラ、ジュリア、ノノカ、イギー。 まるで人の名前やパスタメニューのような、ユニークな品種名が並びます。そして、咲き方も、花形も、色も、ひとつひとつに個性があり、そのバリエーションの豊富さには本当に驚かされました。 「平塚は温暖な気候なので、比較的ガーベラが作りやすいですが、パスタロサートなど、育てるのが
10月23日


平塚の花もよう vol.1『バラ農園を訪ねて』
鎌倉・湘南・三浦エリアの街の魅力や暮らしの楽しみを、日常のふとした瞬間に感じてもらいたい。そんな想いから生まれたのが、テキスタイル研究所Casa de paño の「Local Textile Project」です。街を愛する人との対話を通して出会った、街の魅力や地元愛を、個性豊かなクリエイター達と共に「もよう」で紡ぎ、布製のローカルプロダクトを制作しています。 湘南の花もようシリーズのきっかけは、 2025年5月にテキスタイル研究所 Casa de Panoにて開催した中澤楓さんの Exhibition 「KILIG 」。この展示でコラボレーションさせていただいた由比ガ浜の花屋「ish」さんから、湘南特産の花の存在を教えていただいたことがはじまりで、その数週間後には、平塚の花農園を訪ね、リサーチが始まりました。 まず初めに見学させていただいたのは、平塚市で約50年間バラを栽培している「大沢園芸」です。平塚のバラの歴史や特長、バラ栽培で大切にしていることなどについて、大沢 知明さんにお話を伺いました。 県内トップクラスの生産量を誇る平塚特産の「バ
10月23日


日常の楽しみが詰まった "海辺のテキスタイル"(後編)
街歩きとインタビューから湘南エリアの日常の暮らしをとらえ、丁寧に描く 観光地として賑わう街の顔と、住民が長閑に暮らす海辺の街の顔を併せ持つ湘南エリア。 地元ならではの楽しみや宝物をデザインで表現し、ふとした瞬間に湘南の景色に想いを馳せることができるテキスタイルを目指して、制作がスタートしました。 テキスタイルデザイナーの吉岡さんと一緒に街歩きを定期的に行うと同時に、何気ない日常を捉える為に江ノ電沿線の街に「住まう人」「商う人」にインタビューを行いました。鎌倉を拠点に活動している設計事務所、ガーデンデザイナー、コミュニティースペースに集うメンバー、ケーキ屋さん、日用品を取り扱う個人店、漁師、Casa de pañoにご来場くださったお客様、友人など。一人ひとりの中に大切なエピソードがあり、街の捉え方や好きなところは十人十色。 「生まれ育った地域のことを今までほとんど知らなかったんだ!」と感じるほど、毎回新鮮な発見があり、気が付けば約4か月間インタビューを続け、約80個近くのモチーフの種が集まりました。そして、ひとつひとつ丁寧に手書きでモチーフを描き
2024年10月16日


日常の楽しみが詰まった "海辺のテキスタイル"(前編)
「テキスタイルデザイナーが生み出す美しい布を日常で持ち歩けるプロダクトを作りたい」という想いから、地元の人にも湘南に訪れた人にも長く愛される布製の日用品を制作するプロジェクトをスタートしました。 湘南の豊かな自然や生き物、街並みがモチーフとなったデザインを通して、ふとした瞬間に湘南の景色に想いを馳せ、自分たちの街の魅力や好きなところを再発見する。そんなローカル商品をお届けできたらと思っています。 プロジェクト第1弾は、江ノ電沿線の街で暮らす人、営む人へのインタビューから、海辺暮らしの「日常」にある小さな楽しみやワクワクが詰まったファブリックカレンダーを発表いたします。デザインを手掛けるのは、 河口湖柄や横浜柄など地域もようをテーマに活動をしている テキスタイルデザイナー、吉岡陽子さんです。 テキスタイルデザイナー吉岡 陽子さんとの出会い きっかけは、東京造形大学の有志卒業制作・修了制作展 『OVERTURE』。旅行をテーマにした観光カレンダーのような生地の展示に吸い込まれるように近づいてみると、楽し気なモチーフが所狭しと描かれており、布を通してそ
2024年10月14日
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