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【三浦野菜デザインvol.8】三浦スイカの美味しい秘密(4)スイカを美しく仕上げるひと手間「玉返し」

更新日:3月29日



連載企画の概要

【連載】三浦野菜の作り手を知り、魅力を伝えるデザインプロジェクト


地元良品JOURNEY三浦半島篇と鎌倉のテキスタイル研究所Casa de pañoとのコラボ企画「三浦野菜デザインプロジェクト」三浦野菜の作り手や届ける仕事に携わる人にインタビューを行い、その魅力を「もよう」で表現します。完成したデザインはテキスタイル(布)となり、地元の人にも訪れた人にも長く愛される布製の日用品に展開します。


デザインは、旅行ガイドブック「ことりっぷ」を始め、広告や絵本などのイラストレーションを手掛けるイラストレーターのスズキトモコさんが担当します。


『三浦スイカの美味しい秘密』をテーマに、今回は、収穫2週間前の大切な作業工程の一つである「大玉スイカの玉返し」を、三浦市農業協同組合の研究畑を取材しました。





6月下旬、約1か月ぶりに三浦市農業協同組合(農協)の研究畑を訪れると、ビニールトンネルと葉っぱの緑が交互に並び、畑全体が縞模様のようになっていました。





伸びたツルを傷つけないよう、そっと畑に入らせていただくと、つい1ヶ月ほど前に交配したとは思えないほど大きく育ったスイカが葉っぱの間から顔をのぞかせていました。







地面に直接接している部分は湿気がこもりやすく、日光も当たりません。そのため、持ち上げてみるとその部分だけが黄色くなっていることが分かります。そこで、全体にまんべんなく日光を当て、この色ムラをなくし均一で綺麗な緑色にするために行うのが、手作業による「玉返し」です。





まず、交配日の記録と実際の生育状況を照らし合わせながら、玉返しを行うスイカを選びます。収穫の約2週間前が、玉返しを行うベストタイミングです。




スイカの生命線であるツルを傷つけないよう、そっと持ち上げて回転させます。





今まで地面に隠れていた黄色い部分にも、しっかりと日光が当たるようになりました。


スイカのツルは非常にデリケートで、傷つけると病気の原因になってしまいます。そのため「玉返し」が終わったら、収穫の日まで畑には極力入らず、そっと成長を見守るそうです。



友人の「おいしい!」が教えてくれた、三浦野菜の魅力



スイカの玉返しについて教えてくださったのは、三浦市で生まれ育った農協 営農部の泉さん。


幼い頃から親戚の畑仕事を手伝ううちに農業へ興味を持ち、北海道の大学で専門知識を深めました。故郷へ戻って農協職員となり、今年で4年目を迎えます。地元に戻るきっかけの一つは、おじさんが送ってくれた三浦の本春キャベツの柔らかさに、北海道の友人たちが驚いてくれたことだったそう。





「三浦の野菜は、一斉収穫ではなく、ひとつひとつが手作業。そして、海風や日差しといった適度な自然ストレスを受ける露地栽培だからこそ、生命力が引き出されて美味しくなるのかなと思っています」と、泉さん。


そして、スイカの季節が始まる前には苗を作る業者のところに足を運び、自身の目で見て、生産者の話を聞くことを大切にしているそう。


「農家さんの手元にいい苗を届けないと!」


その泉さんの真摯な一言から、三浦野菜への愛と責任感がひしひしと伝わってきました。


取材日 2025/06/26

写真提供 日本テレビ

撮影   Yoichi Tsunoda



GALLERY



営農部の研究畑の一角では、小玉スイカの収穫作業が始まっていました。


午後は、収穫した小玉スイカの食味、糖度、外観などの検査を行っていました。糖度を測定するために、搾り汁を採集している様子。


屈折計で糖度を測定している様子




「三浦野菜デザインプロジェクト」がお届けする、夏のスペシャルイベント





2025年7月19日(土)-20日(日)に、三浦半島の特産品「スイカ」をテーマにしたフェスティバルを開催いたします。


本イベントでは、地元良品JOURNEYでの密着取材をもとに「三浦スイカの美味しい秘密」をご紹介。さらに、森勘農園さんのスイカを使ったジェラートや、スイカをテーマにした絵本やイラスト、とれたての三浦スイカ販売など、スイカにまつわる楽しみがぎゅっと詰まった2日間をお届けします。皆様のご来場を心よりお待ちしております。


日時:2025年7月19日(土)〜20日(日)10:30~16:00

会場:テキスタイル研究所 Casa de paño(鎌倉 雪ノ下)

入場料:無料

事前予約制:イベントページよりご予約をお願いします。 


協賛:三浦市農業協同組合

後援:三浦市、鎌倉市教育委員会



Designer 

スズキトモコ / イラストレーター


新潟生まれ、東京都在住。武蔵野美術大学卒業後、映像制作会社に勤務したのち、フリーランスに。昭文社の旅行ガイドブック「ことりっぷ」を始め、広告、キャラクター、教科書や絵本などのイラストレーションを手掛ける。2023イタリア・ボローニャ国際絵本原画展入選。



Writer 

いとうまいこ


大学卒業後、大手家電メーカーで商品企画や展示に関わる。そのときの経験からテキスタイル(布)に関わる仕事をしたいと考え、2023年にテキスタイルのギャラリー「Casa de paño」を鎌倉で開業。展覧会やワークショップの企画に加え、三浦半島の豊かな自然や生き物、暮らしをモチーフにした布製品の商品企画を行っている。本企画は、三浦半島で暮らす人・営む人へのインタビューをもとに、もようのデザインを通して地域の魅力を再発見し共有する試みです。


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© Casa de paño.

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